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塾の実験教室が満員御礼


塾においては実験教室、作文、英検など、いわゆる勉強以外のこともずいぶん教えてくれるようになった。学校の授業時間が減った分は塾が補う。そんな光景が当たり前になった。

しかし、学力低下が明らかになるにつれて、今度は学校の授業を増やすことが決まりそうです。実験も作文も学校でやってくれる?

学校の先生も工夫しないとしんどいはずです。塾で一度は受けた実験や作文、その授業よりは面白くないと生徒にそっぽをむかれる。そのためには準備と授業構想が必要でしょう。

学校の先生にそこまでのやる気と体力があるのか?


2007年10月31日 産経新聞


横浜市にある理科実験教室「キッズラボ」青葉台校。白衣姿の子供たちが割りばしの「蒸し焼き」に挑戦する。試験管に入れた割りばしをアルコールランプで温めると、水蒸気とともに木酢液やタールがどっとにじみ出し、教室に不思議なニオイが立ちこめる。直接火を近づければ燃え上がる木材が、蒸し焼きにすると全く違う現象を見せることを示す実験だ。

幼児・小学生向けの教室をフランチャイズ展開する「キッズラボ」(本部・兵庫県西宮市)では現在、北海道から九州まで全国約50の教室で約1500人が学んでいる。

学習塾の「学研教室」を全国約1万3700カ所でフランチャイズ展開する学習研究社も、平成14年から「科学実験教室」をスタート。現在は全国約1000教室のほか、各地のカルチャーセンターなどで幼稚園児から小学生まで約1万人の生徒を集めている。
 
月刊誌「科学」と「学習」で培ったノウハウをもつ同社は、気圧や磁石、静電気などをテーマに独自の教材を開発。月1回90分(2100円)の教室では、講師が見せるパフォーマンスで科学への興味を抱かせ、実験終了後にリポートを書かせることで、表現力、構成力も身につけてもらう。

学研教室事業部の船見泰充室長は「詰め込み教育では決して得られない、『なぜ? どうして?』といった探求心や自由な発想を養ってもらうのが狙い。実験器具を使うことで子供の手先が器用になったという報告もある」と話す。

さらに学研では、「子供を通わせたいが、近くに教室がない」という要望に応え、10月からネット科学教室もスタートさせた。
                
こうした教室が増える背景には、学習指導要領が改訂されるたびに理科の授業時間が減らされ続けきたことがあるようだ。小学校6年間で学ぶ理科の授業時間は、昭和43年の628時間から52年には558時間に、平成元年には420時間に減った。学校の週5日制が導入された平成14年度には350時間にまで減少した。

船見さんは「子供の理科離れが問題とされる一方で、実験や観察の機会はどんどん減っている。子供たちを実験教室に通わせるのは、科学に親しみ、考える心を育ててほしいと願う親心からだと思います」と分析する。
                
高まるニーズを受け、教室の内容も多様化。通信教育大手のベネッセコーポレーションは昨年から、小学生対象の「サイエンス教室」を東京、神奈川で展開。大学の研究室で使用するような本格的な機材を導入し、小人数制で実験を行っている。「本物の体験に夢中になって感動することから、子供の驚きと発見が生まれる。講師のきめ細かいアドバイスを受けながら、自分自身で答えを出すプロセスを大切にしたい」と同社の五十嵐洋一部長は説明する。

名古屋市に本拠を置く進学塾、名進研の「ロボット科学教育講座」は、月1万6000円の授業料にもかかわらず、男子生徒に大人気だ。

キッズラボ青葉台校の責任者、丹羽将司さんは「理科実験というのは、受験はもちろん、社会で必要とされる論理的思考力を伸ばす最も効果的な体験。それが学校で難しくなったいま、その役割が塾に求められているのでは」と話している。