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小5 有害図書に接触20%


性や暴力を露骨に描写したり興味本位で取り上げる「有害図書」に接触した経験がある中学2年生が30・2%に上ることが、日本PTA全国協議会の調査で分かった。

小学5年生の20・6%の1・5倍となっており、思春期や反抗期を経て接触率が高まるようだ。

調査は昨年11月から12月にかけて書面方式で実施。小学5年生と中学2年の各約2000人と、その保護者約3700人から回答を得た。

調査結果によると、有害な雑誌、ソフトを見かけたこと、手に取ったことがあるかとの質問に対し「特にない」と回答したのは小5では71・4%だったが、中2になると60・3%に減少した。

無回答を除くと、小5の20・6%、中2の30・2%が何らかの有害図書に触れたことになる。

接触した有害図書の内訳を見ると、小5では「暴力的な描写や残虐な画像があるもの」が8・6%とトップで、「他人の悪口や不快な言葉が出てくるもの」が7・3%に上った。

中2では首位が入れ替わり、「アダルト画像など性的な描写があるもの」が15・3%。「暴力的な描写」が14・8%で続いた。小5と中2を合わせると、「暴力的な描写」が11・7%と最も多かった。

有害図書に接触した場所は、小5と中2のいずれも「書店やレンタルショップなどの大人向けコーナー」が約6割を占めて最多。「コンビニエンスストア」が4-5割で続いた。

これに関連して、ゲームや漫画の影響についてのPTAの対策の方向性を保護者にたずねたところ、「子供の目に触れる情報・物に関心をもつよう啓発する」が48・6%と約半数を占めた。

「有害図書の販売自主規制などを要望する」(42・9%)や「有害図書を区分陳列する運動を推進する」(32・1%)との回答も多く、保護者の多くは有害図書規制を行政に求めているようだ。


ネットや越境入手 抜け道防げず

有害図書についての行政の規制は、都道府県が条例で該当の書籍などを指定する形で進められている。

近年では、神奈川県などがゲームも指定するなど積極的な施策が目立っているが、いくら販売を規制しても、ネットオークションや“越境”による入手は可能。完全な処方箋(せん)はなく、対策を難しくさせている。

石川県は平成14年度からの改正条例で、県が指定した有害図書を18歳未満に販売した場合に懲役刑を可能にした。鳥取県は昨年度からの改正条例で、有害図書の自動販売機を設置した業者を営業停止にできるよう罰則強化した。

大阪府寝屋川市の市立小で昨年2月、教職員3人を殺傷した少年が暴力性の強いゲームを好んでいた。事件とゲームとの関連性が指摘されたこともありゲームを規制する動きも強まっている。

神奈川県は昨年6月、米国製の家庭用ゲームソフトを有害図書に指定し、18歳未満への販売やレンタルを禁止。ゲームの販売規制に先鞭(せんべん)をつけた。東京都も昨年10月から、残虐なゲームに「18歳未満禁止」を表示させるよう業界への指導を始めた。首都圏の4都県は、有害ゲーム指定の統一基準作りへ準備を進めている。

ただ、指定には時間がかかるため、指定したころには新たなソフトが登場するというイタチごっこの状態。一部の地域で販売が規制されても、ネットオークションでの購入も可能で、全国的な対策が求められる。